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地域を盛り上げる最近のイベント活動

令和7年(2025年)8月2日

一般社団法人日本POPサミット協会

会長 安達 昌人

 これまでに類を見ない猛暑の夏ですが、皆様には元気にお過ごしのことと思います。

 今回は、地域を盛り上げるイベント活動をテーマに、話題を提供することにします。

 最近、炎天の日曜日の真昼に、東京都台東区「アサヒ会通り」の歩行者天国イベント「JIMOTO~べらぼうにぶらぼう~」を見学しました。先般、ディスプレイの講義を頂いた福田ひろひで先生他、NPO法人「学びの市場」の方々に同行いたしました。

・陽気なリズムで踊るサンバパレード

イベントの主催者は、アサヒ会通りの各町会や商店による「実行委員会」で、後援は台東区。

かつて、アサヒ会通りに商店街が繁盛していた頃、夏には盆踊りや縁日などの路上イベントが盛んでしたが、時代とともに商店数が減少し、中元セールなどの行事も途絶え、加えて新型コロナの影響で、すっかり鳴りを潜めていたものです。

 


しかし、今一度、地元のメンバーで地元を盛り上げようと、新たな世代の担い手により、歩行者天国イベントを実施することになったのが「JIMOTO」の催事です。台東区の肝いりもあります。「実行委員会」では、各町会の意向をまとめるのに大変な苦労だったと思います。

 そして、今回の目玉となったのが、特に人気の高い「サンバパレード」です。さらに、和太鼓やダンス各種が、スケジュールに組み込まれました。

 区内を走るコミュニティバスの一つ「北めぐりん(浅草回り)」で、アサヒ会通りに到着。「北めぐりん」は、浅草界隈の観光名所(浅草寺、樋口一葉記念館、𠮷原大門など)を巡る、観光客にとって便利な循環小型バスです。

・街路でポーズをとる若いダンサー


・[JIMOTO]のタイトルが秀逸

・チラシ裏面にはスケジュールとマップ


 アサヒ会通りでは、午後1時に「和太鼓」の演奏が始まりました。「浅草たいこばん」というグルーブの4人のメンバーの実演で、大太鼓小太鼓を打ち鳴らし、通り全体に響き渡るほどの見事な熱演で、見物客の熱い喝采を浴びました。

 その後、延長約250メートルの長い通りのほぼ中央に設けられた本部・ステージで、開会式の宣言がなされ、各町会長や役員の方が挨拶されました。

 主賓の台東区の区長の服部征夫氏も挨拶されました。少し前に、台東区のオープンセミナーで、服部区長の「まちづくりの方策」について講演を伺う機会がありましたが、蔦屋重三郎が主人公のNHK大河ドラマ「べらぼう」の放送を契機に、その舞台となる台東区、また奥浅草周辺地域の活性化策の方針も含めて、祝辞を述べられました。

 さて、いよいよ午後2時半から、待望のサンバパレードの開始です。

 出場は、浅草サンバカーニバルの創立者のサンバチーム「仲見世バルバロス」のメンバーをはじめ、この日を期して練習を積み上げてきた人たちのグループ。

 リオのカーニバルに見る、鮮やかな赤・緑・黄色の華やかな衣装に身を包み、打楽器のリズムで陽気に踊るサンバのダンスは、日本の阿波踊りやねぶたとはまた違う、異国の躍動感に溢れています。

 今や都内各地の商店街で、サンバパレードは夏の人気の催しですが、今回は、それらに勝るとも劣らぬ大迫力の圧巻で、集まった大勢の人達を興奮させました。

・熱のこもる和太鼓の演奏

・商店会のブースでは、スイカ割り大会

・各町内会のブースでは、かき氷・イカ焼きなどの実演販売を展開

・路上配布のミニうちわ。台東区では「蔦重」効果をフルに活用

 それにしても、この「JIMOTO」の催しに、これほどの人出があるとは驚きました。

 アサヒ会通りのある清川地区は、浅草の北部に位置し、国指定史跡の平賀源内の墓や、由緒ある寺社仏閣をはじめ、江戸の面影を残す文化財・史跡の多い地域ですが、商店数もまばらで、ふだんは人影の少ない地域。

 いかにイベンとの集客力が強いかを実感しました。

 本来、イベントは「事件・出来事」という意味ですが、1970年の大阪万博で「万博はイベント(人が集まる催事・お祭り)だ」と新解釈されてメッセージされました。

 各地の商店街・SCでも、自分たちもそれにならってイベントで集客を図ろうと、阿波踊りなどの催事が全国に波及したものです。まさに高度成長の上昇期で、自分も商店街の販促・イベントの課題で各地を回りました。回るほどに事例が増えて、別の会場で応用できました。

 その後、バブル崩壊により、活況の波も、商店街も衰退したことは周知のとおりです。

 しかし今や時代は大きく変化しています。AI技術の進展により、地域の問題解決や町おこしに新たな可能性が広がっています。さらに、地域資源を活かした新事業の創出や、市民参加型の取り組みが進められている事例を、ニュースの報道でよく目にします

 地域の担い手の世代が変わったこともあるでしょう。また、公的機関の地域リーダーの育成事業が功を奏していることもあると思います。

 一方、アサヒ会通りにも見られましたが、仮設テントを張ったブースで、イカ焼きの実演販売や漬物の販売、スイカ割り大会など、昔ながらの縁日も人気を博していました。年代を問わず、日本伝来の風景に郷愁を覚え、誰もが熱いふれあい性に共感するものです。

 ともあれ、ここ数年、催しが少なかっただけに、またサンバの魅力に惹かれて、賑やかなお祭りを待ちわびた周辺地域の人達がどっと押し寄せてきたのです。

 今後は、従来の商店街に限らず、アサヒ会通りの町会・商店の集団のように、活気ある街づくりを願う地域の有志が結束し、区の支援も活用して、意欲的なイベントで、楽しく快適な「地元(JIMOTO)づくり」を構築していくことを、心から願うものです。


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